いんたーねっとうをじづくし今様魚字尽


往来物に含まれる「魚字尽し」研究メモ

○その1―往来物「魚字尽し」の一例

 

24―天保6年(序)『世話萬字文』(小泉蔵本)(せわまんじもん)

 

もくじ23-001/002/003|24-001/002|24-003/004

 

24-001

〔表紙・タテ書き文字〕

諸家 世話萬字文  全 
學要

 

24-002-01

 

諸鳥

 

しよちやうに

                   
                     

 

 

                   
                   
 

たひ

 

                   
 

こい

 

                 
 

ふな

 

                   
ボラ

なよし○

                   

王餘魚

わう

 

 

 

きよ

 

                   
                   
                   
 

かれい○

                   
 

すゞき○

                   
 

ひらめ○

                   
 

 

 

                   

〔注〕24-002-01-6(3) 右ルビの位置に「○」とあり、頭注に朱字で「○魚介卅六」と記載されている。発行者による記載か。購入者による記載か。

 

24-002-02

 

すみ

 

 

あぢ

 

 

せいご○

 フ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さけ

 注↓

はも

 

 

あいきやう

 

 

 

たちうを○

 

あなご

 

はらゝご○

はまち○

 

 

あめ

 

 

しらうを

 

鮟鱇

あん

 

かう

 

 

つば

 

 

 

あゆ

 

 

うをのこ○

 

さより○

 クロダイ

 

 

 

"

 

   

 

海月

 

くらげ

 

 

  鱈 

たら

 

 

 

とび

 

うを

 

ツナシ

このしろ○

 

ます

 

イサナ

くじら○

メグロ

まぐろ○

コノシロ

つなし

 

さば

 

海老

 

 

 

アカエ

ゑい

 

↑注→

 

 

 

 

たなご○

 

こち

 

さハら○

 

 

ふか

 

 

 

線魚

 

 

 

 

 

 

コトヒキ

はうぼう

 

 

 

 

 

 

 

いせゑび

 

 

さめ

 

カド

にしん○

 

 

 

わに

 

カドノコ

 

かず

 

のこ

 

 

 

かながしら○

 

たこ

 

 

しほ

 

から

 

 

鱠殘魚

 

 

 

 

 

 

 

まながつを○

 

ぶり

 

いゝ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注↓

かつを○

 

 

かぢとうし○

 

かます○

 

  ハツノミ

しび

 

 

から

 

うるめ○

イシモチ

くち

 

たい

 

 

しひら○

 

するめ○

   

 

 

いわし○

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

〔注〕24-002-02-1(2) 左ルビ「ミホ?」「ミコ?」のように読めるカタカナ(2字?)が不明。要確認。

〔注〕24-002-02-1(13) 左ルビ「ハツノミ」或いは「ハソノミ」か。要確認。

〔注〕24-002-02-4(2) ツクリ「那」の字形は、「耶」(や)の字形に通じ、ナの音から、アナゴと読ませる字体が出来上がっていったものと思われる。[耶]は、「いろは字引」29-003(2)の1行目に載る。参照:真名真魚字典9画http://www.manabook.jp/manamana-uohenkanji09.htm#0904-46292[魚+耶]

〔注〕24-002-02-4(5〜11) 文[謠(言→魚)]は、トビウオであるが、左ルビの「ヒイゴ」がおもしろい。ヒは、飛ぶのヒであり、また緋色のヒをさし、ヒウオと呼ばれることから、ヒギョ→ヒイゴとされたのであろう。また、鯡魚を、この緋魚にあてて、「アカヲ」「アカウオ」「アカウ=アコウ」と、アカウオの漢字として示してある。さらに、鯡は、「ニシン」であり、続けて数子を置き、カズノコ、カド、カドノコとした。。「ヒ」の文字のセットとして7字がまとめられていることがわかり、一見アットランダムの配列に見える本書の文字配列にも、音や魚貝の類似によって数語のまとまりの配列をするという特徴がよく現れている部分であろう。 参考:真名真魚字典:[謠(言→魚)](10画)。

〔注〕24-002-02-4(12) 魚偏にツクリは巨([魚+巨])でよいのであろう。右ルビがよめない。なんとなく「てながだこ」と読めなくもないが、不明。前9文字が「ヒ」のパッケージでまとめられており、[巨]は、トビウオの幼魚アゴを指すこともあり、日の連続性の中で、ここに配したのか、という推測も可能だが、わからない。

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本サイトは、往来物に含まれる「魚字尽」の主要なものを、小泉吉永氏のご協力により、小泉吉永氏所蔵及び往来物データベースに含まれる図書館・大学・個人蔵の原文複写画像からMANA(中島満)によりできるだけ忠実に翻刻しネット上で活字に写したものです。類似研究資料がなく、小泉吉永氏や関係者に翻刻内容や注釈内容についての意見交換をするためにネット上にのせたもので、すべて未定稿であり、メモとしてのせているもので、内容は毎日変更があります。このため、内容テキスト及び画像の一部利用、複写、リンクはすべて禁止といたします。

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