往来物に含まれる「魚字尽し」研究メモ

○その1―往来物「魚字尽し」の一例

 

13―享保17年刊『俗字指南車』(小泉蔵本)―(筆海重宝)ぞくじしなんしゃ・ぞくじしなんぐるま

 

◆ぞくじしなんしゃ/ぞくじしなんぐるま [2260]
〈筆海重宝〉俗字指南車 【作者】中村三近子作・書・序。【年代】享保一六年(一七三一)序。享保一七年刊。[京都]西村市郎右衛門(寿詞堂・載文堂)板。【分類】語彙科(節用集)。【概要】異称『筆海俗字指南車』『〈俗字〉筆海重宝指南車』『〈福寿〉筆海重宝俗字指南車』。半紙本一冊。「書状つかひ世話字」以下、天象・地理・時節・樹竹・草花・鳥類・畜類・虫類・魚類・貝類・青物類・五穀并食物・菓子・着物・絹布・武具・諸道具・家宅・人倫・五体・疾病・不仁・衣服染色・六芸・員数・日本諸物濫觴・偏夷(えびす)国尽・東百官・百官・薬種・片言直し・一二月異名の三三分類で日常語を網羅的に集めた往来物。語彙をやや小字・八行・付訓で記し、任意の語句に類語・同義語・語意等の割注を付す。首題下部に「三近子、常にこれを童蒙ニ教へて手近く利益あり」と記して、本書の教育効果が実証済みであることを強調する。頭書に九四通の例文を集録した「当流文章尽」、巻末に「書札書初高下・同書止高下」等の書簡作法や証文文例の「手形かゞ見」、さらに巻頭に「指南車の由来」「仁・義・礼・智・信・慈・睦」「献立認様」「茶の湯」「立花」「孝・悌・忠・信・礼・楽・射・御・書・数の教訓歌」等の記事を載せる。なお、巻末広告に『筆海俗字指南車〈後篇〉』を紹介するが未刊に終わった。〔小泉〕【所蔵】謙堂・小泉・玉川大・学芸大ほか。【影印・翻刻】「往来物大系」一五巻/「日本教科書大系・往来編」七巻。

 

もくじ12-005-007|13-001|13-002

 

001-01

**篆/印書局 絅錦齊中村三近子筆

筆海俗字指南車

***/*** *陽 西村載文堂[糸+肅]梓

 

001-02

〔上段〕指南車 以下略

〔下段〕図・省略

 

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本サイトは、往来物に含まれる「魚字尽」の主要なものを、小泉吉永氏のご協力により、小泉吉永氏所蔵及び往来物データベースに含まれる図書館・大学・個人蔵の原文複写画像からMANA(中島満)によりできるだけ忠実に翻刻しネット上で活字に写したものです。類似研究資料がなく、小泉吉永氏や関係者に翻刻内容や注釈内容についての意見交換をするためにネット上にのせたもので、すべて未定稿であり、メモとしてのせているもので、内容は毎日変更があります。このため、内容テキスト及び画像の一部利用、複写、リンクはすべて禁止といたします。

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