いんたーねっとうをじづくし今様魚字尽
往来物に含まれる「魚字尽し」研究メモ
○その1―往来物「魚字尽し」の一例
6―延宝8年『難字往来』(謙堂文庫蔵本)
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◆なんじおうらい[2850]難字往来‖【作者】早川正斎作・書。【年代】延宝八年(1680)刊。刊行者不明。【分類】語彙科。【概要】大本二巻二冊、後二巻合一冊。上巻は六月五日付芸州山人宛ての手紙、下巻はその返状という二通の手紙文中に「文言雑字」「鳥獣」「草木」「魚虫」(以上上巻)、「絹布」「器物」「鍛冶・番匠具」の7門を主とする難字を種々盛り込んだ往来。凡例では、禽獣・魚虫・草木などにおける庶民通用の語句は省き、往来物・俗書等に登場しないような難字三〇〇有余字を収録したとする。本文を大字・四行・付訓(稀に左訓)で記す。〔(c)小泉吉永「往来物解題辞典」より抜粋〕 |
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6-001
難字往来
一 文書難字之事付タリ
一 鳥獣之事
一 草木之事
002-01
海 |
かい |
人 | ひと | ||||||||
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あめ。 |
也 | 。 | ||||||||
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あかゞい。 |
||||||||||
生海鼠 |
なま
|
以 下 略 |
|||||||||
こ |
前 | ||||||||||
略 | |||||||||||
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かます |
||||||||||
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ゑそ。 |
||||||||||
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とびいを。 |
||||||||||
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ゑい。 |
大 | だい |
002-02
鱶 |
ふか。 |
鰹 | かつを。 | 魚 | いを。 | 鰯 | いわし。 | ||||
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しいら。 |
楚 割 |
す は し り。 |
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このしろ。 | 鰆 | さわら。 | ||||
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いさゝ。 |
海 |
ち | 鰭’ | ゑび。 | ||||||
鰄 |
か い ら き。 |
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かさめ。 | ぬ。 | 鯒 | こち。 | |||||
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う る め。 |
鰻 |
や つ め う な ぎ。 |
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い し もち。 |
鱧 | はむ。 | ||||
鯡 |
にしん。 |
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う な き。 |
蛎 | かき。 | ||||||
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かまつか。 |
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さ より。 |
真鰹
金首 |
まなかつを。 | 蜆 |
し ゞ み。 |
||||
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し や ち ほ こ。 |
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せいご。 |
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くち。 | ||||||
魴 |
あ ふ ら こ。 |
鯔 |
ぼら。 |
かなかしら。 |
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たちいを。 | |||||
鮟鱇 |
あん |
鰒 |
ふぐ。 |
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しろ | ||||||
かう。 |
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おこぜ。 |
注:6-002-02-3(10) [魚+(天/鬼)]の字形に見えるが、要検討の字である。参考:「童訓集」3-003-02-3(4)。
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