いんたーねっとうをじづくし今様魚字尽
往来物に含まれる「魚字尽し」研究メモ
○その1―往来物「魚字尽し」の一例
1―寛永21年(頃)『魚字づくし』(学芸大学蔵本)
1-002-01
鮟鱇 | あんかう |
はう |
魴 |
あぶらこ |
そう |
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す ば し り |
けん |
鰹 |
か つ を |
||||||||||
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くはい | 鮠 | 同 |
|
|
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あい
きやう |
ご |
|
こいち | まつ |
![]() |
かまつか |
さ |
|
い さ ゞ め |
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↑注 |
注↓ |
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さん |
鰺 |
あぢ |
さい |
鰓 |
あ ぎ と |
か く |
鯒 |
こ ち |
||||||||||||
あふ |
|
同 |
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こう | 江豚 | いる
か |
たい |
|
ふくへ |
けつ |
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あ さ ぢ |
たう |
|
同 |
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判読不明 | がく |
鰐 |
わに |
しく |
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し や ち ほ こ |
こ う |
|
ふ ぐ |
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〔注〕1-002-01-1(3) 鯒(コチ)について……JIS第2水準文字「鯒」は、いつごろから使い始められたのか。[魚+角]のように、ツクリの「マ」が「ク」あるいは「コ」に記される場合があり、それらについて、本刻の際に、具体的にチェックしていきたい。本書の場合、左ルビに「かく」の音を与えている場合は、崩し字の字形が、「鯒」と同じでも[角]を思い描いて、書いているのであろう。一般的に、「鯒」の字体をつかうが、[角]が、活字で記されている場合(新井白石の『同文通考』巻之四−『語源辞典東雅』所収)、あるいは、刻印の自体が、楷書で明確に[角]と記されている場合など、このあたりについて、注記で明記していきたい。
〔注〕1-002-01-2(2) [魚+末]。ツクリの「末」は、左ルビにあるとおりマツ。影印字体は「未」だが、音に従い「末」と作った。真名真魚字典[魚+末](5画参照)。
1-002-02
う
ぞく |
烏賊 | い
か |
き
す |
王餘魚 |
か
れ い |
かい
かう |
海糠 | あ
み |
かず のこ |
|
かどのこ注 | ||||||
|
同
|
かい げつ |
海月
|
くらげ |
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こう
けい |
江鮭 | あ
め |
ぼ く
て ふ |
鰈 |
同 |
かい
ら う |
海老 | ゑ
び |
|||||||||
よう | 同 |
同 |
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だん |
鰕 | 同 | |||||||||||||||
しよう
やう ぎよ |
韶陽魚 | こ
ま め |
うみ
ねづみ
|
海鼠腸 |
こ
の わた |
あか
よし |
明吉 | めう
きち |
ほそ うを |
細魚 |
さ
より |
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〔注〕1-002-02-1(1) [魚+東]は、「鰊」が正しいが、印刻の文字が、明確に「鰊」とされるほかは、刻印された文字通りに[東]あるいは「鰊」を区別して表記した。「東」の崩し字と鰊のつくりの字体は、正確には異なるのかもしれないが、一般的には同じ「崩し字体」に読めるため、そのつど注記をつけて印刻の示す字形にできるだけ忠実に記してみたい。本書においては、楷書に近い字形で明らかに[東]であるから、そのとおり[東]と読んだ。
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