真名真魚字典

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 和名・一次名称・俗称別引用文献・参考文献引用文中の古書名注編者凡例

 

[ガク]ワニ|[頼’]|[頼’/魚]|[鱸]|[魚+餐(食→韭)]|[遺]|[櫪(木→魚)][薨(死→目)]ボウ|[餐]|[魚+山/雋]|[タケカンムリの菊’]|||

16画

 [魚+ガク]

1601

――

-

(46597) ガク。 (10-33025)に同じ。 

鮫】ワニザメ。鱶の異名。【魚】ガクギョ。わに。鰐魚。

○邦名 (1)ワニ(集覧「水産名彙」)。(2)魚=ワニ(同「水産俗字解」)。

○参考(ワニ):鰐(9画)に用例を示す。

 

 

 [魚+頼’]

1602

 

――

-

(46598) (一)タツ・タチ。(二)ライ。 (一)(二)魚の名。

○邦名 (1)モダマ(集覧「水産名彙」)。(2)魚=フカ(同「水産俗字解」)。

 

 

 [頼’/魚]

1603

――

-

(46599) 

○邦名 不詳。……1602と同じ。

 

 [鱸]

1604

――

JIS

(46600) ロ・ル。 (1)魚の名。はぜに似て大。長さ数寸、巨口細鱗、松江産は四鰓あり。(2)すずき。〔注〕須須岐。

参考用例その1

 

参考用例その2

【本草綱目】(国会図書館蔵本KTDB)(第24冊)第44巻、鱗部ニ(鱗之三)魚類三十一種〔19〕鱸魚{宋嘉定}/(釋名)四腮魚{(時珍曰)K色曰盧、此魚白質K章、故名、松人名四鰓魚。}/(集解){(時珍曰)鱸出呉中松江、尤盛、四五月方出、長僅數寸、状微似、而色白、有K點、巨口細鱗、有四鰓。楊誠齋詩、頗盡其状云。鱸出鱸郷蘆葉前、垂虹亭下不論錢、買來玉尺如何短、鑄出銀梭直是圓、白質K文三四點、細鱗巨口一雙鮮、春風已有真風味、想得秋風更迥然。南都記云。呉人獻松江鱸鱠於隋煬帝、帝曰、金、玉鱠、東南佳味也。}/肉(気味)甘。平、有小毒。{宗奭曰。雖有小毒、不甚發病。(禹錫曰)多食發痃癖、瘡腫、不可同乳酪食。李廷飛云。肝不可食、剥人面皮。(詵曰)中鱸魚毒者、蘆根汁解之}/(主治)補五臟、益筋骨、和腸胃、治水氣、多食宜人、作鮓尤良、曝乾甚香美{嘉定}。益肝腎{宗奭}。安胎補中、作鱠尤佳{孟詵}。

○邦名 スズキ。(1)スズキ(集覧「岩波動物学辞典」「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)ロギョ(同「水産俗字解」「水産名彙」)。(3)鱸土=トンボハゼ(同「水産名彙」)。(4)鱸子=イセゴ(岩波動物学辞典)。(5)鱸魚=スズキ(同「水産俗字解」)。(6)鱸[罧(林→魚+思)]魚=スズキ(同「水産俗字解」)。

○【古事記】(岩波日本古典文学大系『古事記祝詞』古事記:倉野憲司校注) @原文テキスト:(大国主神の国譲り)(124p)地下者、於底津石根焼凝而、[+者(日→丁):]繩之、千尋繩打延、為釣海人之、口大之尾翼鱸、{訓鱸云須受岐}佐和佐和邇、{此五字以音}控依騰而、打竹之、登遠遠登遠遠邇、{此七字以音}献天之真魚咋也。A読み下し文:地(つち)の下は、底津石根(そこついはね)に焼(た)き凝(こ)らして、[+者(日→丁):]繩(たくなは)の、千尋繩(ちひろなは)打ち延(は)へ、釣為(つりせ)し海人(あま)の、口大(くちおほ)の尾翼をはたすずき)、{鱸を訓みてスズキ〔須受岐〕と云ふ。}佐和佐和邇(さわさわに)、{此の五字は音を以ゐよ。}控(ひ)き依(よ)せ騰(あ)げて、打竹(さきたけ)の、登遠遠登遠遠邇(とををとををに)、{此の七字は音を以ゐよ。}天(あめ)の真魚咋(まなぐひ)、献る。B〔頭注〕(一〇)〔口大之尾翼鱸〕口の大きい、尾や鰭のピンと張ったスズキ。

○【古事記伝】(岩波文庫本第四冊:古書注)(80p)十四之巻:大国主神国避(クニサリ)の段:【次に地下者(ツチノシタハ)と云に対ひたれば、ただ上(カミ)はといふことを、つよく云るなり。】…中略…○底津石根(ソコツイハネ)は、上【伝十の五十九葉】にも云る如く、地の底の石根なり。…中略…○栲縄(タクナハ)は、栲ノ木の皮以てなへる縄なり。【或説に、志那ノ木の皮にて作ると云り。…以下略】…中略…○千尋縄(チヒロナハ)は、ただ、長きを云。如此(カク)さまに言(コト)を重ねて云こと、天津祝詞乃太祝詞(アマツノリトノフトノリト)、天雲之八重雲(アマグモノヤヘグモ)、真玉手之玉手(マタマデノタマデ)など、古ヘの雅語(ミヤビゴト)の常なり。さて、此ノ縄を打延(ウチハヘ)と云は、釣船(ツリブネ)を牽綱(ヒクツナ)なり。和名抄に、唐韻ニ云。…中略…○口大は、大口(オホクチ)を写シ誤れるなるべし。万葉に狼をも、大口乃真神(オホクチノマガミ)とつづけ云り。【旧印本には、久知意冨乃(クチオホノ)と訓り。万葉七に、…後略】さて鱸(スヾキ)の形をば、漢籍(カラブミ)どもにも巨口細鱗と云り。○尾翼(ヲハタ)は、小鰭の意にて、尾は借字(カリモジ)なり。【いつも云如く、古ハ言をのみ思ひて、字には拘(カカハ)らぬ習(ナラヒ)なれば、ただ何心もなく、魚に由ある尾ノ字を書るなり。若シ尾を正字とするときは、尾翼(ヲハタ)云々(シカジカ)と、其ノ状(サマ)を云フ言なくては、言足(コトタラ)はず。尾(ヲ)も翼(ハタ)も、萬ヅの魚にみな有ル物なれば、ただ尾翼とのみ云ては、何の意ともなし。古文にさる拙きことあるべくも非ず。】さて小翼(ヲハタ)と対言(ムカヘイヘ)るを以ても、上の口大は、大口の誤リなるべきことを思ひ定むべし。又翼を延佳本師ノ本には、比禮(ヒレ)と訓り。和名抄に、鰭ハ魚ノ背上ノ鬣也。和名波太(ハタ)。俗ニ云比禮(ヒレ)とあれども、比禮(ヒレ)は、背上ノ鬣のみならず、左右にあるをも云。波多(ハタ)は、左右にあるをのみ云て、背上なるをば云べからず。【然るを波多にも鰭ノ字を用るは、背上なるを比禮(ヒレ)と云て、その比禮(ヒレ)は、左右の波多(ハタ)にもわたる名なるが故に、それに引れて、波多(ハタ)にも此字を用るなるべし。】かくて此(ココ)には、翼ノ字を書ケれば、左右なるを云こともとよりにて、【左右の鰭は、鳥の翼と同じき故に、此字を書けり。】左右なるは、波多(ハタ)とも比禮(ヒレ)とも云中に、下巻袁祁(ヲケ)ノ命の御歌に、志毘賀波多伝(シビガハタデ)とも見え、又波多能廣物波多能狭物(ハタノヒロモノハタノサモノ)など、諸々の祝詞にもあれば、此(ココ)も袁波多須受岐(ヲハタスヾキ)と訓べし。【波多乃(ハタノ)と乃(ノ)】とを読ミ付クるは悪(ワロ)し。さて他(ホカ)ノ魚(ウヲ)に比(クラ)ぶるに、此ノ魚、小翼(ヲハタ)と云ばかり、波多(ハタ)の殊に小(チヒサ)き物ならねど、小某(ヲナニ)と云こと常なり。【又字鏡に、鰭ハ魚ノ背上ノ骨、又伊呂己(イロコ)とあると、漢籍どもに、鱸を細鱗と云るとを合せて思へば、鱗(イロコ)を云るかとも思はるれど、翼ノ字をしも書れば、さには非じ。又魚の波多比禮(ハタヒレ)には、普く古書どもにも又此記ノ中にも鰭ノ字を書るに、此(ココ)には翼ノ字をしも書るが疑はしさに、つら\/思ふに、若シくは鱸は、尾を以て水ノ上を飛ブ意なり。こは物にも見えず、聞もせぬことなれど、ふと思ひよれるまゝに、驚かしおくのみなり。海人(アマ)などに、此ノ魚のこと委く問ひ試むべし。】○鱸(スヾキ)は、和名抄に、崔禹錫ガ食經ニ云。鱸貌似而、鰓アギド者也テナリ。四聲字苑。似[厥]而大ニシテ、青色ナリ。和名須々木(スヾキ)とあり。万葉三【十五丁】に、荒栲藤江之浦爾鈴寸釣白水郎云々’(アラタヘノフヂエノウラニスヾキツルアマ)。十一【十七丁】に、鈴寸取海部之燭火(スヾキトルアマノトモシビ)などよめり。さて魚は種々’(クサ\"/)多かる中に、かく鱸をしも云るは、出雲の海に此魚殊に多く、はた佳(ヨ)きが産(なりいで)て、杵築〔キヅキ〕ノ神の御贄(ミニへ)にも、殊に獻〔たてまつ〕りしにや。【或人ノ云ク、出雲の海に、今も佳(ヨ)き鱸なり出て名あり。彼国に今松江てふ地ノ名は、此ノ魚によりて名けたるなり。漢国の松-江の鱸、名高きによれり。といふはまことにや。】風土記には、嶋根ノ郡秋鹿ノ郡神門ノ郡などの内に、品々’産物中(クサ\"/ナリイヅルモノヽナカ)に、須受枳(スヾキ)も見えたれども、殊に多きこと、又佳(ヨ)きことなどは見えず。○佐和佐和邇(サワサワニ)。此ノ言下巻高津ノ宮ノ段ノ大御歌にもあり。噪々’(サワ\/)になり。万葉四【十五丁】に、珠衣乃…中略…にて同ジ言なり。さて此(コヽ)は、釣取(ツリトリ)たる千万(チヨロヅ)の鱸を積(ツミ)たる舟を、栲縄(タクナハ)して海人(アマ)どもの挽寄(ヒキヨ)すとて、呼(ヨバ)ふ声々’の諠(カシマシ)く噪(サワガ)しきを云。【重き物を挽く…中略…】さて此ノ言…中略…。【鱸よりつヾく…中略…】直(タヾ)に云ハば、大口(オホクチ)の小翼鱸(ヲハタスヾキ)を舟に積(ツミ)て、其を釣(ツリ)たりし海人(アマ)等(ドモ)が、千尋栲縄(チヒロタクナハ)を打延(ウチハヘ)て、佐和佐和(サワサワ)に控依(ヒキヨセ)と云フ意なり。…中略…○真魚咋は、麻那具比(マナグヒ)と訓べし。魚(ウヲ)を那(ナ)と云は、饌(ケ)に用る時の名なり。【只何となく海川にあるなどをば、宇乎(ウヲ)と云て、那(ナ)とは云ハず。此ノけぢめを心得おくべし。】書紀ノ持統ノ巻に、八釣魚(ヤツリナ)てふ蝦夷(エミシ)の名の訓注に、魚此ヲ云灘(ナト)。万葉五【二十三丁】に奈都良須(ナツラス)、【魚釣(ナツラス)なり。】これら釣魚(ツルウヲ)は、饌(ケ)の料なる故に、那(ナ)と云り。…中略…さて菜(ナ)も本は同言にて、魚にまれ菜にまれ、飯に副(そへ)て食(ケフ)物を凡て那(ナ)と云なり。…中略…万葉十一【四十二丁】に、朝魚夕菜(アサナユフナ)、これ朝も夕も那(ナ)は一ツなるに、魚と菜と字を替て書るは、魚菜に渉る名なるが故なり。さて其ノ那(ナ)の中に、菜よりも魚をば殊に賞(メデ)て、美(ウマ)き物とする故に、称(ホメ)て真那(マナ)とは云り。【故レ麻那は魚に限りて、菜にはわたらぬ名なり。今ノ世に麻那箸(マナバシ)麻那板(マナイタ)など云も、魚を料理(トトノフ)る具に限れる名なり。】さて、真魚咋(マナグヒ)と云名目(ナ)は中昔の記録ぶみなどに、魚-味と云ヒ、今ノ俗に魚-類の料-理と云ほどのことゝ聞ゆ。

○【本草和名(寛政刊・古典全集本)】(下)([追]/鯛/鱸/鯖/鰺/[生]/鱒魚…)鱸{落胡反}俗名鱸鮭{出崔禹}和名須々岐。

○【新撰字鏡(天治本)】魚部第八十七:(520-6)鱸{落胡反。須受支’。}

○【新撰字鏡(享和本)】魚部七十一:鱸{落胡反。須々岐。}〔々→ゝ(繰り返し記号草書ひらがな)〕:(群書類従本)魚部七十一:鱸{落胡反。須々支。}

○【倭名類聚鈔】(那波道圓本) 鱸  崔禹錫食經云、鱸{音盧’、和名須々木}貌似鯉而鰓大開者也。四聲字苑云、似[厥]而大青色。 

○【箋注倭名類聚抄】〔48〕鱸  崔禹食經云、鱸、{音盧、須々岐、}{○下総本有和名二字須々岐依輔仁、新撰字鏡同訓、古事記訓注亦訓鱸云須受岐、又見出雲風土記万葉集、}貌似鯉而、鰓大開者也、{○医心方引、脱大開者也四字、}四聲字苑云、似[厥]而大、青色、{○下総本下有也字、本草綱目同、}

○参考:[午](4画)。[厥](12画)。

 

 [魚+餐(食→韭)]

1605

 ――

-

(46601) カイ・ガイ。 魚の名。

○邦名 不詳。

 

 [魚+遺]

1606

――

-

(46602) ヰ。 魚の名。

○邦名 不詳。

 

 [櫪(木→魚)]

1607

 ――

-

(46603) レキ。 [魚+鬲’](46376)に同じ。

○邦名 不詳。

○参考 (ギギ・カラカコ系):[桑+頁](sonota19画):[軋(車→魚)](1画)。[魚+央](5画)。[魚+果](8画)[魚+雨](8画)。[魚+罔](8画)。[鯤](8画)。[魚+禺](9画)。[魚+毘](9画)。[魚+鬲(ル→メ)](10画)。[貔(豸→魚)](10画)。[蠖(虫→魚)](14画)。[嘗](14画)/[黄](sonota12画)。[桑+頁](sonota19画)。〈参考:[魚+廷](7画)。[魚+亭](9画)

 

 

 [魚+薨(死→目)]

1608

 ――

*1

(46604) ボ_ウ。 (46094-6画)*2に同じ。

参考

 

○邦名 不詳。……「シビ」として訓みを与えた用例は少ないが、「倭玉篇(慶長15年版)」の例から「シビ」。他の用例がありやなしや。

○【新撰字鏡(天治本)】魚部第八十七 {武亘反。去。[魚+恒]也。}……ボウ反切。「去」は、四声の「去声」。

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下一〇 {莫[郡(君→登)]又莫登反。}

○【倭玉篇(夢梅本・篇目次第)】(1090) {武登切。ホウ反。モウ反。}/[魚+亡/川’]{同上作。}

○【倭玉篇(慶長15年版)】下 魚三百四十六(408) ホウ{シビ。}

○参考(マグロ・シビ):[鮪](6画)に用例を記した。

 

 [魚+餐]

1609

 ――

-

(46605) サン。 魚の名。[餐(食→魚)](46185)(7画)に同じ。

○邦名 不詳。

 

 [魚+山/雋]

1610

 ――

-

(46606) ケイ・ヱ。 おほがめ。[攜(テヘン→魚)](46619)に同じ。

○邦名 不詳。……オオガメ。

 

 [タケカンムリのキク]

1611

 ――

-

(46607) キク。 [魚+鞠−革](46241)に同じ。

○邦名 不詳。 (イルカ)

○参考(イルカ):鯆(7画)[魚+孚](7画):[魚+布](5画)。[魚+市](5画) 。[鮪](6画)。[魚+孚](7画)。[駸(馬→魚)](7画)。[魚+孚](7画) 。[鯆](7画)。[菊−クサカンムリ](8画)。[甫/寸](10画)。[既’/魚](11画)[普’](13画)。[竹冠の菊’](16画)

 

 [護(言→魚)](クサカンムリ→竹)

1612

 ――

-

(46608)  コ・ゴ。 魚の名。

○邦名 不詳。

 

 

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