真名真魚字典

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和名・一次名称・俗称別引用文献・参考文献引用文中の古書名注引用文中の人名注編者凡例

【箋注倭名類聚抄】抄訳魚字尽成立関連年表

 

 

[牛][予][化’][厄][及][少’][少/魚][欠][蚌(虫→魚)][公][戈][亢][毎(母→几)][屯][不][殳][勿][犬][木][一/丌][介][斤][攵]||||[冗][反][夫][元][元/魚][比][旡][今][魯][文][斗][王][互]|[]|[戸][一/巾][市][魴][分][内][火][午][牙]|[]|[父][尤]||[片]以下補編[冂⊂ヌ][周(吉→又)][冂⊂メ][毛][井][月]

4画

28 [魚+牛]

0401

――

-

(45980) (一)ヰ。(二)ギ_ウ・グ。 (一)魚の名。[魚+鬼](46369)に同じ。(二)魚の名。鮪の類。牛魚。

○邦名 (1)カマツカ・カワギス(集覧「水産名彙」)。

○【倭玉篇(篇目次第)】第二百八十一魚部(1092-1) *{音牛。又於鬼切。井反。}

○参考:[魚+鬼](10画)。

 

29 [魚+予]

0402

――

-

(45981) シ_ヨ。 [魚+與](46571)に同じ。

○邦名 (1)カマス(集覧「日本動物図鑑」「分類水産動物図説」「岩波動物学辞典」「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)タナゴ(同「日本動物図鑑」「岩波動物学辞典」)。(3)ボラ(同「水産俗字解」)。

○【倭玉篇(夢梅本)】魚第三十一(201-Z5) [魚+與]ジョ{魚名。カマス。}

○【倭玉篇(慶長15年版)】魚三百四十六( 408-Y3) [魚+與]ジョ{カマス。}

○参考(タナゴ):[魚+夸](6画)。[魚+妾](8画)。[魚+帚](8画)。[橘(木→魚)](12画)。[魚+厥](12画)。[魚+與](14画)。[魚+節’](15画)。

○参考(カマス):[魚+一/巾](4画)。[魚+市](5画)。[魚+先][魚+臼](6画)。[魚+長](8画)。梭魚(sonota11画)。

 

30 [魚+化]

0403

――

-

(45982) (一)グ_ワ。(二)ク_ワ・ケ。(一)(二)(1)魚の名。或は魚+厄](45983)に同じ。(2)[魚+匕](45986)に同じ。

○邦名 (1)*魚=アユ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。

 

31 [魚+厄]

0404

――

-

(45983) (一)グ_ワ。(二)グ_ワ。 (一)魚の名。(2)魚の名。[魚+化](45982)に同じ。 

○邦名 不詳。

 

32 [魚+及]

0405

――

-

(45984) (一)ガ_フ・ゴ_フ。(二)ケ_フ・コ_フ。 (一)魚の名。(二)ひもの。ほしうを。魚を竹に貫いて乾したもの。[邦](1)こがめ。(2)こち。

○邦名 (1)コチ(集覧「日本動物図鑑」「岩波動物学辞典」「水産俗字解」「水産名彙」)。

○【倭名類聚鈔】巻第十六 魚鳥類二百十二(十九裏)  唐韻云、{音怯。今案、和名、乎佐之。一云、與知乎佐之。}以竹貫魚出復州界。

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下八(6) {音泣。ヲサシ。ヒチオサシ。}……ヒチとは何か。誤りか、ヒヲのことか。

○【倭玉篇(篇目次第)】第二百八十一魚部(1082-2) {カフ反。ヲサシ。无}……无は玉篇に無し。ヲサシは小魚を串に刺したもののこと。メザシ(目刺)。誤ってサシミ(刺身)の意味にも使われることがあるので要注意。……【倭玉篇(夢梅本)】には記載なし。

○【倭玉篇(慶長15年版)】下 魚三百四十六(407-4) アフ{コチ。}……「アフ」の音訓みは、「カフ」あるいは「コフ」の訓み間違いか。あるいはソウ([革+及])(「本朝食鑑」鯒参照)。あるいは、「およぶ」の「おい」か。

○【大和本草(宝永6年版・中村学園蔵書本)】 コチ 国俗[魚+及]ノ字ヲ用。性不好、人ニ益無シ。本草之ヲ載セズ。其性未詳、漢名を未ダ知ラズ。或ノ曰ク、蟾化シテコチトナル者稀ニ有之。本草ニ[椶(木→魚)]アリ近之。

○参考(コチ):[魚+伏](6角)。[鯒](7角)。

 

33 [魚+少]

0406

――

-

(45985) (一)サ・シ_ヤ。(二)サ。(三)セ_ウ。 (一)(1)魚の名。(2)さめ。ふかざめ。(3)すなふき。鯊(46186)に通ず。(二)(三)魚の名。或は[駿(馬→魚)](46157)に作る。[邦]ちちふ。淡水魚の一。

○邦名 イサザ。(1)イサザ(集覧「実験活用水産宝典」「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)イサザコ(同「水産俗字解」)。(3)ハエ・コオリイオ(同「水産俗字解」「水産名彙」)。(4)チチブ(同「日本動物図鑑」「岩波動物学辞典」「水産俗字解」)。(5)ハヤ・フカ・イサザメ・カワギス・カマツカ・スナクジ・サメ・クツゾコガレイ・モロコ・ヌメラ(同「水産名彙」)

 
【新撰字鏡(天治本)】  

○【新撰字鏡(天治本)】[少]{素戈反。知々夫、又比乎、又伊佐々古、又乎加弥。}

○【新撰字鏡(享和本)】(群書類従本も同じ)[少]{素戈反。知々夫、又伊佐々古。}

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下六(6〜7) [魚+小]{音小。ヒヲ。}/{所加反。チヽフ。}/[魚+莎][魚+花(化→少)]{俗正。音莎。}/[魚+尚]{マミサコ。}……「マミサコ」の邦名は、不詳。[魚+麗](19画)にも同じ「マミサコ」の邦名のヨミを与えている。アミサコとの関係はあるのか?。

○【倭玉篇(篇目次第)】第二百八十一魚部(1084-5) *{所加切。サ反。サメ。ヒラ。タカマ〔?〕}……「タカマ」あるいは「タカニ」がよくわからない。

○参照 (1)サメ系=[鮫](6画)。鯊・沙魚(7画)。[魚+莎’](11画)。

○参照 (2)ヒオ・イサザ系=[魚+小](3画) に整理して載せる:[魚+尓](5画)、[魚+〔今−ラ/小〕](5画)、

○参照(3)ハゼ系=[鯊](7画)。沙魚(その他7画):[魚+小](3画)、[魚+少](4画)、[魚+尓](5画)、[魚+今(ラ→小)](5画)。[魚+它](5画)。[魚+h+臣](6画)。[魚+罔](8画) 。[魚+庸](11画)。

 

34 [少/魚]

0407

 

――

-

(45986) サ。 [魚+少](45985)に同じ。

○邦名 用例不詳。

 

35 [魚+欠]

0408

――

-

(45987) (一)カ_フ。(二)サ_フ。 (1)[魚+内]*は魚の名。(2)魚の口の動くさま。

○邦名 用例不詳。

 

36 [蚌(虫→魚)]

0409

――

-

(45988) ハ_ウ・バ_ウ。 (1)おほはまぐり。蚌(10-32851)と同じ。(2)魚の名。〔山海経、西山経〕○訳文にして下記に記す。〔注〕音同蚌蛤之蚌

○邦名 ハマグリ。(1)*魚=ヤサバ(集覧「水産俗字解」)。

○【山海経】西山経(平凡社ライブラリー。高馬三良訳) さらに西へ七十里、英山といい、―中略―禺水ながれて北流し招水に注ぐ。水中には*ホウ魚が多く、その状は鼈すっぽんの如く、その声は羊〔注=[蚌−虫]ホウ〕のよう。(29ページ)

 

37 [魚+公]

0410

――

-

(45989) (一)コ_ウ・ク。(二)ト_ウ・ツ。(一)(二)(1)[魚+折]は、かぶとがにに似た魚。〔魚名、似[學(子→魚)]〕。(2)或は[魚+工](45970)に作る。

○邦名 コメ・エイ・エギレ・ナベブタウオ(集覧「水産名彙」)。

 

38 [魚+戈]

0411

――

-

(45990) ソク。 [魚+賊](46531)に同じ。

○邦名 (1)コノシロ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)ツナシ(同「水産名彙」)。

 

39 [魚+亢]

0412

――

-

(45991) (一)カ_ウ・ガ_ウ。(二)カ_ウ・ガ_ウ。(一)(二)(1)大きい貝。(2)魚のあぶら。(3)たら。(4)魚の骨。(5)[]に同じ。

参考字形

【字鏡集(寛元本)】

○廣雅釋魚:*、[乇]也。

○邦名 不詳。

○参考(1)ハス:鮓(5画)[魚+唐](10画)。

○参考(2)大きな貝:貝(その他7画)

 

40 [魚+毎(母→几)]

0413

――

-

(45992) カ_ウ。 [魚+亢](45991)〔0412〕の譌字。

○邦名 不詳

 

41 [魚+屯]

0414

――

-

(45993) トン・ドン。 河はふぐ。河豚。豚(10-36352)に通ず。

○邦名 フグ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)

 

42 [魚+不]

0415

――

-

(45994) ハイ。 (1)魚の名。 (2)漬けない魚のきりみ。

○邦名 オシキウオ(集覧「水産名彙」)。

 

43  [魚+殳]

魚+殳

0416

――

-

(45995) エキ。 [魚+役](46149)に同じ。

○邦名 不詳。

 

44  [魚+勿]

魚+勿

0417

――

-

(45996) バツ・マチ。 魚の尾。

○邦名 不詳。

 

45 [魚+犬]

0418

――

-

(45997) ハイ・バイ。 魚の名。

○邦名 ウグイ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。

 

46 [魚+木]

魚+木

0419

――

-

(45998) ボク・モク。 かれひ。[魚+介](46000)の別名。

○邦名 不詳。

 

47 [魚+〔元−儿〕/〔介−ヒトガシラ〕] [魚+〔一/丌〕]

0420

――

-

45999) キ。[魚+其](12-46209)に同じ。

○[魚+元](12-46008)〔0429〕とは異なる字。

○邦名 不詳。

 

48 [魚+介]

0421

――

(46000) カイ。  かれひ。比目魚。

○邦名 (1)カレイ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)[去]=カライイ(同「水産俗字解」)。

○参考(1):ヒラメ・カレイ字形:[鰈](9画)に一括載せた。

○参考 (2):[魚+瓜](5画)。

 

49 [魚+斤]

魚+斤

0422

――

-

(46001) カイ。 [魚+介](12-46000)の譌字。

○邦名 用例不詳。

 

50 [魚+攵]

0423

――

-

(46002) ギ_ヨ。 漁(18101)に同じ。

○邦名 用例不詳。

○検討は、漁(18101)の項で示す。

 

51 [枕(木→魚)]

0424

――

-

(46003) (一)シン。(二)チン・ヂン。 (一)(二)(1)魚の子。(2)魚のあたまの骨。枕骨。枕(6-14546)に通ず。

○邦名 不詳。

 

52  [枕−木+魚]

0425

――

-

(46004) シン。 魚のあたまの骨。

○邦名 用例不詳。

 

53 [魚+冗]

0426

――

-

(46005) シン。 [枕(木→魚)][46003]に同じ。

○邦名 不詳。

 

54 [魚+反] [反]

0427

――

(46006) ハン・バン。  〔集韻〕部版切。〖潸〗上聲。

魚の名。一説にかれひ。版(7-19817)に通ず。

◎ピンイン:fǎn

参考用例(1)

【説文】載らない。

【廣韻】(五巻・張氏重刊宋本廣韻TDB)上聲巻第三:{山板}第二十五{産同用}:二十五○{數板切。又音柵。一}○v{戸板切。七}[]{魚名。又胡本切}○阪{[扶板切。又音返。三}[]{魚名}

  ――参考:扶:〖虞〗平聲:上平聲巻第一:{遇倶}虞第十{模同用}:十○虞{遇倶切。二十}…○{防無切。二十六}……十一○模{莫胡切。十二}…○胡{戸呉切。三十}

【集韻】(WDB棟亭本の重刻本)巻之五上聲上:潸第二十五{數版切。與産通。}/産第二十六{所簡切}:二十五○潸{數版切。}○睅v{戸版切。}[]{説文、魚名}…[]{魚名}

 

     

○邦名 (1)ハマチ(集覧「日本動物図鑑」「水産俗字解」)。(2)オサシ・ヤズ・ビチツク(同「水産名彙」)。(3)魚=イナダ(同「水産俗字解」「水産名彙」)、ハリマチ・ハリムチ・ハマチ・オサシ・クシザシウオ(同「水産名彙」)。

○【倭名類聚鈔】(那波道圓本)巻第十九 鱗介部 魚 唐韻云、{扶板反。上聲之重、又、軽音。漢語抄云。波里萬知。}魚名也。

○【箋注倭名類聚抄】巻八龍魚部 十八丁 (ウ)〔39〕[反]魚 唐韻云、[反]、{扶板反、上聲之重、又、輕音、漢語抄云、波利末知}{○按扶属奉母脣音竝母之輕、 與此云重不同、波利末知未詳。今関西俗呼夫利之小者波末知、未知與是同否、嶧山君曰、雑字簿海[連’]可以充夫利、}魚名也、{○廣韻同、玉篇、[]、魚名、孫氏 依之、按[]未詳、}

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下六 {扶板反。又、軽音。ハリマチ。} ―魚{同}。……倭名類聚鈔にも書く「軽音」の「ケイ」という音の意味は、何を示すものであろうか。要検討。

○【下学集(元和3年板)】 ハマチ

○参考(1)(ブリ・ハマチ):鰤(10画)[魚+反](4画)。[連](11画)。

○参考(声音:〖潸〗上聲):[完](7画)。

 

55 [魚+夫]

0428

――

-

(46007) フ。 魚の名。〔説文〕[魚+其]魚、―以下略。

○邦名 アラ・ムナギ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)カマツカ(同「日本動物図鑑」「水産俗字解」「水産名彙」)。(3)カワギス・ウナギ(同「水産名彙」)。

○【新撰字鏡(天治本)】魚部第八十七(519‐1)[魚+來]{略◆反。}[魚+未]★1{浦娯反。[魚+基]。牟奈支。}[軋(車→魚)]{乙八反。[魚+鬲’][魚+争]}……◆判読不明。反切ライをあらわす字だが読めない。★1は、〔頭注〕に「[魚+未]―[魚+夫]」とあり、【新撰字鏡(群書類従本)】では、「浦娯反。[魚+其]。牟奈支。」とある。ウナギを表わす字のつながりのなかで、[魚+夫](音フ)の字だけ、音も、字形も他の字との関連性が薄い。[魚+央]のような気もするが、「浦娯反」とあえて[夫]の音を示しているだけに、頭をひねってしまう。良くわからない。

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下一四(4) [魚+央]{ウナキ}。……[央]の字は、「夫」「史」「夬」の字にも読めるが、ウナギ系字形を参照にして、「央」を選んだ。

○【下学集(元和3年板)】カマツカ

○参考 (1)カマツカ:[魚+末](5画)。

○参考(2)ウナギ:[鰻](11画):[軋(車→魚)](1画)。[魚+夫](4画)。 [魚+旦](5画) 。[魚+央](5画)。[ 魚+習](11画)。[魚+單](12画。[ 魚+善](12画)。[魚+亶](13画)

 

56 [魚+元]

0429

――

-

(46008) (一)ゲン・グ_ワン。(二)グ_ワン。(三)グ_ワン。 (一)おほうみがめ。[元/黽](12-48261)に同じ。 

○邦名 不詳。

○【新撰字鏡(天治本)】巻九魚部第八十七 {胡郎反。魚骨}。

 

57 [元/魚]

ウエ

0430

――

-

(46009) ゲン。[魚+元](46008)に同じ。

シタ

○邦名 不詳。

 

58 [魚+比]

0431

――

-

(46010) (一)ヒ・ビ。(二)ヒ。 (一)魚の名。或は[貔(豸→魚)](46379)に作る。(二)魚の名。〔集韻〕魚名、尾有毒。

○邦名 カジカ(集覧「水産宝典大日本水産会編」「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)目=(同「水産俗字解」「水産名彙」)、カレイ(同「水産名彙」)。(3)文魚=ウマウオ(同「水産名彙」)。

○【新撰字鏡(天治本)】巻九魚部第八十七 *{卑葵反。}……hi-kiの反切hi。音はヒ。原典の「ヒ」は、卑のアタマ「'」なし。

○【山海経】(山海経郭璞注電子テキスト『山海経箋疏』:朴斎主頁より) 西山經:又西二百二十里、曰鳥鼠同穴之山(注1)、其上多白虎・白玉。渭水出焉、而東流注于河(注2)。其中多[魚蚤]魚(注3)、其状如(注4)、動則其邑有大兵(注5)。濫水出于其西(注6)、西流注于漢水。多[如/魚]之魚(注7)、其状如覆銚、鳥首而魚翼魚尾、音如磬石之聲、是生珠玉(注8)

郭璞注1(以下同じ):今在隴西首陽縣西南、山有鳥鼠同穴、鳥名曰[余鳥]、鼠名曰[鼠+穴/犬]、[鼠+穴/犬]如人家鼠而短尾、[余鳥]似燕而黄色、穿地入數尺、鼠在内、鳥在外而共處。孔氏尚書傳曰、共爲雌雄。張氏地理記云、不爲牝牡也。

注2:出山東、至弘農華陰縣入河。

注3:音騷。

注4:魚、大魚也。口在頷下、體有連甲也。或作[魚古]鯉。〔MANA→[亶](13画)参照〕

注5:或脱無從動則以下語者。

注6:音檻。

注7:如・兩音。

注8:亦珠母、蚌類而能生出之。

○【山海経】西山経(平凡社ライブラリー。高馬三良訳) [汗(干→監)]水が山の西よりながれ、西流して漢水に注ぐ。[如/魚]の魚が多い。その状は銚子を伏せたようで、鳥の首に魚の翼、魚の尾、声は磬石の音のよう。この魚は珠玉を生む。(48ページ)

○参考(1)ヒラメ・カレイ:[鰈](9画)に参考字例記す。

○参考(2)ジョヒギョ(←カジカ):

 

59 [魚+旡]

0432

――

-

(46011) キ。 [皀旡/魚](46452)に同じ。〔集韻〕[皀旡/魚]、魚名、[魚+逐’]也、或は从旡。

○邦名 不詳。

○参考:[魚+逐](11画)。

 

60  [魚+今]

0433

――

-

(46012) (一)シン・ジン。(二)サン・ザン。(三)ギン。(四)シン。(五)サン・ザン。(六)キン・ギン。(七)ギン。 (一)(二)(三)(1)つけうを。(2)[魚+岑](46160)に同じ。(四)(1)魚の名。(2)小魚のつけもの。(五)魚の名。(六)連行迂行する蟲の名。或は[虫+今](10-32878)に作る。(七)魚の名。

○邦名 不詳。

○参考:[魚+岑](7画)、鮓(5画)鮨(6画)。スシと訓む。

 

61 [魚/日][魯]

0434

――

JIS

(46013) ロ・ル。 (1)おろか。にぶい。もと[魚/白]に作る。(2)国の名。(3)みち。(4)鹵(12-47528)に通ず。(5)古、[止/从](6-16271)に作る。(6)姓。

○邦名 不詳。魚名としての用例は知らず。

 

62 [魚+文]

魚+文

0435

――

-

(46014) ブン・モン。(1)魚の名。(2)文魚。一説に、とびのうを。〔正字通〕前略―一説、即文[謠(言→魚)]魚。

○邦名 不詳。

○参考:文[謠(言→魚)]魚=ブンヨウギョ。トビウオ。→[謠(言→魚)](10画)

 

63 [魚+斗]

魚+斗

0436

――

-

(46015) コク・ゴク。魚の名。

○邦名 不詳。

 

64 [魚+王]

魚+王

0437

――

-

(46016) ワ_ウ。 しび。王(7-20823)に通ず。

○邦名 不詳。

 

65 [魚+互]

0438

――

(46017) (一)コ・ゴ。(二)コ・ゴ。 (一)當は、海魚の名。ひらこのしろ。ひら。(二)魚の名。[護(言→魚)](46572)に同じ。

○邦名 (1)サメ(集覧「水産名彙」)。(2)[弥/魚]=サメ(同「水産俗字解」)。 (3)ハス。(4)ヒラコノシロ。

○【龍龕手鑑】{昌脂切、魚名、玉篇又音低}……shou-shiの反切(shi)。魚の名前。「玉篇」は、音を「低」とする。この「低」をどう訓むか。「テイ」と訓むと、「昌脂切」=「シ」の音と合わない。「氏」(シ)の音を想起させて「」=「」についても「シ」として読ませていたと考えてよいのだろう。下記エキ齊の「箋注倭名類聚抄」における「鮫」項の解説が参考になる。

○参考(1)(サメ):[鮫](6画)に用例を載せる。

○参考(2)(ハス):[魚+咎](8画)。[魚+時](10画)。

 

66

0439

――

-

(46018) コ。 [魚+互](46017)に同じ。

○邦名 不詳。

○参考(サメ):[鮫](6画)に用例も載せる。

 

67 [魚+戸]

0440

――

-

(46019)  ロ。 鱸(46600)の俗字。

○邦名 不詳。

 

68 [魚+―/巾]

0441

――

1

(46020) (一)サ_フ。(二)シ。 (一)魚の名。(二)魚の名。老魚。一説に、毒のある魚。鰤(46381)に同じ。[邦]かます。海魚の一。

○参考字体画像:

【倭玉真草字引大成(文政三年増補再版)】(166丁表/4画)タフ/シ かます [合] 

○邦名 (1)カマス(集覧「日本動物図鑑」「岩波動物学辞典」「水産俗字解」)。(2)ブリ(同「岩波動物学辞典」「水産俗字解」)。

【類聚名義抄(観智院本)】僧下一一(左から画像@1@2

【倭玉篇(篇目次第)】281魚部(上から画像@3@4

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下一一(1211-5-2/右添付図像参照) 1師二音。老魚。}

○【下学集(元和3年板)】1 フリ……ブリ。

○【倭玉篇(篇目次第)】(1092-5) @1 {徒合切。又、所合切。サフ反。}

○【倭玉篇(夢梅本)】1タフ{魚也。ウヲ。}

○【倭玉篇(慶長15年版)】下 魚三百四十六(406) 鮓サ。ソ。{スシ。サメ。カマス。}/[騰(馬→魚)]トウ{フカ}/[魚+唐]タウ{ウヲ}/1タフ{ウヲ}……鮓(一般的にサ:スシ)をカマスに訓みを与える事例は要検討。

○【節用集(易林本)】気形(74-4) 1カマス。

○【書言字考節用集(享保2年版)】巻第五気形門(55-1) 1カマス/[魚+長]{未詳}/[魚+支]{仝上}

○参考(1)カマス:[魚+予](4画)。[魚+市](5画)。[魚+臼](6画)。[魚+長](8画)。梭魚(sonota11画)。

○参考(2)ブリ:[鰤](10画)。

 

69  [魚+市]

0442

――

[]

(46021) ハイ。 〔集韻〕博蓋切。〖泰〗去聲。 ふぐ。河豚。もとに作る。=[市(篆)]=[1]

【説文】(「説文解字十五巻」TDB)(段注)

【説文解字】(徐鉉校訂「大徐本」汲古閣本)(WLDB):[市(篆)]:魚名。出樂浪潘國。从魚市聲。博蓋切。

【説文】(「説文解字十五巻」TDB)(段注):[市(篆)]:[1]魚也。出 樂浪潘國。从魚[1−魚]聲。{博蓋切。十五部}

【倭玉真草字引大成(文政三年増補再版)】(166丁表/4画)ハイ ふぐとう [泰]

 ○邦名 (1)カマス(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)[]魚=フグ(同「水産俗字解」「水産名彙」)、フクベ(同「水産名彙」)。(3)イルカ

 ○表題字のツクリを構成する「市」は4画。[ハバ(巾)+ー]。巾(ハバ)部に分類され、4画の「市」音は「フツ」(漢)、「フチ」(呉)で「ひざかけ」「まえだれ」を意味する。類似形に、5画の「市」音「シ」で、人が集まる市場の「イチ」があるが、別字である。しかし、毛筆による草行書の字形の場合、[](4画)と[魚+市](5画)の2字の書き分けはほとんどなされていないようであり、また、 前項字(0441)[]=[]との混同も多い。

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下一一(1221-5-1/前項右図像参照) []{音沛。魚名食之殺人。イルカ。}……音はハイ。「食之殺人」は、山海経・北山経(下記用例参照)が出典だろう。「之ヲ食ラワバ人ヲ殺ス」と訓む。@2の画像の魚名云々の[当’+攵]は、「殺」の俗字。

○【倭玉篇(篇目次第)】(1092-6)  前項@4{布頼切。ハイ反。}……音がハイであるから4画の表題字[]であるとしてよいが、図像では明らかに「`」のついた5画に書かれてある。

○【山海経】北山経(平凡社ライブラリー。高馬三良訳) 敦水流れて東流し、鴈門に注ぐ。水中に[][](未詳)の魚が多く、これを食うと人を殺す。(55ページ)

○参考(1)カマス:[魚+予](4画)。[魚+@](4画)。[魚+市](5画)。[魚+臼](6画)。[魚+長](8画)。梭魚(sonota11画)。

○参考(2)イルカ:[魚+孚](7画) :[魚+布]フ(5画)。[魚+市](5画)。[鮪](6画)。鯆(0732-46177)(7画)。[菊−クサカンムリ](8画)。[甫/寸](10画)。[既’/魚](11画) 。[普’](13画)。

 

70 [魚+方][魴]  JIS第2水準漢字code-8223/7237

0443

――

JIS

(46022) ハ_ウ・バ_ウ。 (1)おしきうを。淡水魚の一。身広く薄く、鱗細かく、色白、味美。[魚+旁](12-46371)に同じ。(2)姓。

[邦]かがみだひ。かがみうを。又、まとうだひ。まとうを。〔和漢三才図会、魚部、魴〕。

○邦名 ホウボウ。 (1)カガミダイ・ナヨシ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)マナガツオ(同「日本動物図鑑」「岩波動物学辞典」「実験活用水産宝典」「水産俗字解」「水産名彙」)。(3)マトウオ・カネタタキ・カガミイオ・タイ・クチメ・アブリコ・アブラミ(同「水産名彙」)。(4)魴魚=オシキウオ(同「水産俗字解」「水産名彙」)、ブリ・エイ。コイ(同「水産名彙」)。(5)魴[魚+弗]=カナガシラ(同「水産俗字解」)、コトヒキウオ(同「水産俗字解」「水産名彙」)、ホオボオ(同「日本動物図鑑」「岩波動物学辞典」「水産俗字解」「水産名彙」)、オシキウオ(同「水産名彙」)。(6)魴[魚+旁]=フナ(同「水産俗字解」「水産名彙」)。

○【新撰字鏡(天治本)】魚部第八十七 魴[旁]}{同方音。不奈。又、堅’魚。但赤尾魚。}……普通に訓めば、2字とも同じホウの音を持つ。フナ。又、堅い魚。但し赤尾魚。(堅魚は、カタウオとよみ赤尾 をした堅魚と読むのかもしれない。堅魚は、当時既に鰹節をさすことばとして延喜式文にも多く使われており、カタウオであるが、赤尾魚の 加工品であるかもしれないが、この箇所は不詳。要検討。)同じ書の「群書類従本」では、次のように小字で書かれた割書きの記事は配列が変わって次のようになっている。 補記:この「堅魚」表記を、カタウオ→カツオ(鰹)と読んで、鰹の同義同系の字に含めるかどうかには、疑問が残る。たしかに、『箋注倭名類聚抄』鰹の項(〔12〕鰹魚)では、エキ齊は「新撰字鏡、[甞]、魴、[惟]、[比/土]、[竟]、皆訓加豆乎。」と書くが、魴は「加豆乎」とは書いていないであくまで「堅魚」を記すのみであるのだから「皆訓加豆乎」は、書き過ぎであろう。

○【新撰字鏡(享和本)】(群書類従本 も同表記)魚部七十一 魴[旁]{同方音。赤尾魚。不奈。又、堅魚。}

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下五 魴{音方。タヒ。音房。ナヨシ。} [旁]{或}  魴鮃{フナ}

○【倭玉篇(夢梅本・篇目次第)】魴{ハウ反。赤尾魚。}/[魚+旁]{魴}

○【倭玉篇(慶長15年版)】魚 三百四十六 魴ハウ{コノシロ。ナヨシ。タイ。}

○【節用集(易林本)】氣形 魴 アブラコ。

○「詩経 」に登場する魴(トガリヒラウオ)と[魚+扁]の意味については、『漢字の博物誌』加納喜光著に詳しい。他魚名についても、同書及び加納論文に多くを教えられた。→○【詩経】小雅「魚麗」篇(「毛詩注疏二十巻」汲古閣刊:TTDB:東洋文化研究所漢籍善本全文映像資料庫): (魚麗六章上三章章四句、下三章章二句:722コマ〜)

○参考 (1):[魚+扁](9画) :[魚+弗](5画)。[鮒](5画) 。鱧(13画)

○参考(2):(1)和(コノシロ)=[鮗](5画)(2)ヒラコノシロ[時](10画):[魚+各](6画)。[魚+列](6画)。[魚+奈](8画)。[制/魚](8画)。[魚+制](8画)。[咎](8画)。[利/魚](7画)。[犂(牛→魚)](8画)。[時](10画)。[魚+祭](11画)。[(牛→魚)][〈未攵〉/〈厘(里→魚)〉](11画)。[曹](11画)。

○参考(3):鰹(11画)

 

71 [魚+分]

0444

――

(46023) (一)フン・ブン。(二)フン・ブン。(三)フン。 (一)(二)えび。〔爾雅、釈名〕、鰕。(三)小さい魚。又、魚の名。[魚+分/心](12-46236)に同じ。

参考用例

@【説文解字】(「説文解字十五巻」東京大学東洋文化研究所倉石文庫蔵:TDB):魚部61(7598):A(篆):A魚也。{段注:釋魚曰、A鰕。謂A魚一名鰕魚也。}出薉邪頭國。{段注:陳氏魏志范氏後漢書、東夷傳、皆曰、濊國海出班魚皮、今一統志朝鮮下亦云、尓’班魚即A魚也。郭注爾雅云、出穢邪頭國、見呂氏字林、郭注但偁〔?〕字林、不偁説文、豈所謂逐末忘本者非邪。}从魚分聲{段注:符分切。音如頒。十三部。}

用例参考1

【新撰字鏡(天治本)】魚部第八十七より。左列上から*1*’

○邦名 エビ。エイ。

○【漢語林】形声。魚+分(音)。音符の分は、分かれるの意味。頭胸部・腹部などが、はっきりと分かれた形の魚、えびの意味を表す。

○【本草和名(寛政版)】下巻 蝦{出七巻食経。}、一名*1{出 兼名苑}、和名衣比。

○【新撰字鏡(天治本)】巻九魚部第八十七 *1*’ {孚粉反。小蝦。衣比。}……*1のツクリは分の崩し字(用例参考図像及び、『くずし字解読字典』4799、4800参照)。「孚」は頭注により「豊」。

○参照:鰕(9画)[魚+賁](13画)[魚+覃](12画)

 

72 [魚+内]

0445

――

-

(46024) ダ_フ。 (1)鯢(8画)をいふ。或は[榻(木→魚)](46388)に作る。〔廣雅、釋魚〕、鯢也。〔集韻〕、魚名、鯢也、似鮎四足、聲如嬰兒、郭璞説、或作[榻(木→魚)]。(2)[魚+納](46389)に通ず。[邦]くぢら。鯨(46257)に同じ。

○邦名 不詳。魚=(1)ニンギョノウオ(集覧「水産名彙」)。(2)コメ(同「水産俗字解」)。(3)エイ・エギレ・ナベフタウオ(同「水産名彙」)。(4)クジラ・イルカ。……(2)(3)は、集覧の記載ではツクリ「内」(4画)が21画の項に出てくる。誤植か、画数の場所の間違いか。あるいは、ツクリ「納」(10画)を記そうとして、「内」と記したのものだろうか。原典の原典にたどって要確認。

○衲(ドウ・ころも)のツクリ「内’」が旧字体、「内」は新字。

○【新撰字鏡(天治本)】巻九魚部第八十七(522) {奴盍反。加世魚。}……ダウ(ナウ)反=ドウ・ノウ。カセウオ。「世」は、頭注に「西」とある。「 享和本」「群書類従本」は「加西魚」とあり、あとは同じ。

○【倭玉篇(夢梅本・篇目次第)】(1081){奴臘切。タフ反。ナフ反。クチラ。}

○【倭玉篇(慶長15年版)】下 魚三百四十六(407) タウ{クジラ。}

 

73 [魚+火]

魚+火

0446

――

-

(46025) (一)セ_ウ。(二)シ_ウ。 (一)[火+焦](7-19410)に同じ。(二)鰍(46331)の譌字。

○邦名 不詳。

 

74 [魚+午]

0447

――

(46026) ゴ。 魚の名。鱸(46600)の別種。 〔閩中海錯疏〕魚、鱸之別種。円厚短蹙、味豊、漳泉ニ之有リ。

○邦名  (1)エイ・コメ(集覧「水産名彙」)。(2)スズキ。

○【新撰字鏡(天治本)】 [午]{衣无}/参考:[共]{記冢反、[是]也、魚子}/[魚+覃’]{徐林反、口在腹下}……頭注:(三)无―比。

○【新撰字鏡(享和本)】[午]{衣比}……群書類従本も同じ。

○参考(エイ):[魚+覃’](12画)に用例字解記す。

 

75 [魚+牙]

0448

――

-

(46027) 音未詳。 人名。

○邦名 不詳。

 

76 [魚+玄−`(点)]

0449

――

-

(46028) シ。[柢(木→魚)](46050)に同じ。

○邦名 用例不詳。

 

77 [魚+父]

0450

――

-

(46029) フ。 〔中華大字典〕讀若父。 吐は、だぼはぜ。〔中華大字典〕鮫、吐、魚名。一名、杜父、詳〔魚+幼〕字

○邦名 不詳。

○参考:杜父魚。

 

78 [魚+尤]

0451

――

-

(46030) イ_ウ。 柔魚(6-14622:23)を見よ。

○邦名 不詳。

 

79 [魚+片]

0452

――

-

(46031) [国 字]なまづ。

○邦名 ナマズ(集覧「水産名彙」)。

○参考:字体の変化は[鯰](8画)に記した。

 

補4画 [魚+冂⊂ヌ] [魚+周(吉→又)] [魚+メ]

0453

――

*1

記載なし 。[ボウ](8画)に解字用例検証を記す。

0454

――

*2

記載なし。同上

○邦名 日本魚名集覧に記載ナシ。 (1)カラカキ。カラカコ。(2)チチカフリ。チチカムリ。

○【新撰字鏡(天治本)】巻九魚部第八十七(521-3) {即由反。鳥化為也。頂上有細骨如鳥毛物也}……即由(soku-yuu)の反切とあるから、「類聚名義抄」に示す「H」音ではなく「S」の音であり、ここではむしろ「シュウ」という訓みを想定しているのではないか。

(新刊)節用集大全KDB

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下七(1207-1) {音[国(玉→又)]ハウ。カラカコ}……カラカコという同じ訓みを与えている文字が同書中「僧下一一(1211-3)」に、

  鮿{士垢反、白魚、カラカコ}、鯫鮿{同正音輙、[魚+専]魚}

 が載る。[魚+取](8画)は「小さな魚」という程度の意味。

@[魚+罔](8画0886)の 草行書体にしたときの略字か。ツクリは、アミガシラ=网、罔の「メ」の略か。その場合「ヌ」もほぼ同形に書かれると考えてよいだろう音は【類聚名義抄】に「ハウ」とあるように、罔を音とした「ボウ」でよいと思うが、検討の要あり。カラカコ系列であることから、おそらく棘ないし鉤をもつギギの仲間、あるいはハゼ・カジカの仲間を指して付けられた用例があるはず。

○参考(1)ハゼ・カジカ: 鯊・沙魚(7画)、[魚+庸](46460)〔1146〕[魚+同](46121)〔0630〕

○参考(2)イシブシ系:[魚+頤−頁](46125)イ(イシブシ)(6画) に用例を整理し載せる。

○参考(3)ギギ系:[桑+頁](T19画)に用例をまとめる。:[軋(車→魚)](1画)。[魚+雨](8画)。[鯤](8画)。[魚+禺](9画)。[魚+毘](9画)。

○参考:[魚+囚](5画)。……音は「シュウ」で異なるが、字形の類似により「カラカコ」≒「チチカフリ」として、関連字形としてくくることができるかもしれない。

○参考:[魚+取](8画)。

 

補4画 [魚+毛]

0454

――

 記載なし

○邦名 トド。

○ツクリが「毛(ケ・モウ)」の字は、マイクロソフトIME辞書中の11画魚部に含まれるが、『国字の字典』中の記載により、広辞苑にのる地名(ケ崎=トドガサキ)の用例を知る。同書の著者記載名および、映画「喜びも悲しみも幾歳月」の舞台となった地であり、映画原作者灯台守の夫人が書いた手記で知られるようになったとある。地名表記以外で、海生動物「トド」の用例が有りやなしや。

○【広辞苑】とどがさき〔ケ崎〕岩手県東端、本州最東端の地。燈台がある。―以下略

○【類聚名義抄(観智院本)】僧下一〜一五  音渠……「渠」は、原文では[ニスイ+巨]/木。

 

補4画 [魚+井]

0455

――

 記載なし

○邦名 (1)フナコ(集覧「水産俗字解」)。(2)フナ(同「水産名彙」)。

○参考:鮒(5画)に用例を載せた。

 

補4画 [魚+月]

0456

――

 記載なし

○邦名  集集覧に記載なし。(1)イカ。

○【節用集】(京都大学蔵・橋本経亮旧蔵「節用集」2巻)〔印度本系〕上(伊)(畜類)  烏賊(イカ)海鹿’(イルカ)江豚(同)[魚+鹿](同)[魚+月=](同’イカ)

○【新撰類聚往来(天正四年写本)】上巻・廿ニ(其魚類者) イカ。……東京大学国語研究室蔵本。

○【新撰類聚往来(慶安元年刊本)】巻中(其料理方之名魚名) 魚類者/イカ

○【節用字纂往来(元禄二年)】(神宮文庫蔵本)(六月十日状―其料理品類魚之名者そのりやうりのしなるいにうをのなは) 前略。[虫+宅]くらげ [虫+旁]かき いか/烏賊いか [魚+票]するめ ……以下略。本来、この字は、現代に伝わる 魚偏漢字に用例を持たない非常に特殊な字体なのであるが、あきらかに歴史上の重要な資料に明瞭な 楷書表現で登場する。どのようにしてこのような“新字形”が生まれるのかを、きちんと分析をするべきと考えて、真名真魚字典の一字に加えることにした。 一般的には、草行書体により書写された文字を楷書的文字で書き表そうとするときに、省略体をそのまま写してしまったり、草行書で書かれた元字の読み誤りによって生まれた字形といえるが、詳細には、 「新撰類聚往来」、及び「節用字纂往来」の本字について記した「今様魚字尽」の項目で詳述する。

○参考(1)イカ系:[烏賊](その他10画):[柔魚](その他9画)/[魚+羽](6画)。[魚+即](7画)。[魚+帚](8画)。[魚+則](9画)。[魚+即’](9画)。[魚+帝](9画)。[魚+柔](9画)。[魚+烏](10画)。[榻(木→魚)](10画)。/[鰒](9画) 。

○参考(2)ヒラメ・カレイ系:[鰈](9画):王餘魚(その他4画):比目魚(その他4画):[魚+去](5画)。[魚+ (日/羽)](10画)。

 

補4画 [魚+爻]

0456

――

 記載なし 。サメ(鮫)の異体字。

○邦名  不サメ(集覧「水産名彙」「水産俗字解」)

○参考:用例は鮫(6画)に記す。

 
 

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