真名真魚字典

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(3)その他の部 Sorry Under Construction

5画

[冉’][石][穴]|[白]|[矢]|

 

 [冉']  

sonota

0501

――

(2-1514) ゼン・ネン。

○邦名 不詳。

○【山海経】西山経(平凡社ライブラリー。高馬三良訳) 遺 「陵羊りょうようの沢に注ぐ。ここにはぜんいの魚――魚の身に蛇の首、六つの足、その目は馬の耳のよう――が多く、これを食うと目のかすむことなく、また凶をふせぐにもよろし。」(47ページ)

○参考:[魚+](0551-46082)。

 

[石]

石伏・石伏魚  sonota0502 いしぶし・いしふし

○邦名:(1)ゴリ・ダボハゼ(集覧「瓊浦偶筆」「水産名彙」)。(2)カジカ(同「水産名彙」)

○解説:[魚+頤−頁](6画)(イ:イシブシ)の用例 に整理して記す。

 

 

 sonota0503/せきひつぎょ。

○邦名 (1)カワムツ(集覧「日本動物図鑑」「紀州魚譜」「水産俗字解」「水産名彙」)。(2)オイカワ(同「実験活用水産宝典」「水産俗字解」「水産名彙」)。(3)チゴムツ・ヤマムツ(同「水産俗字解」「水産名彙」)。(4)ロクノウオ(同「水産名彙」)。

○解説:[魚+必](5画) をみよ。

 

石首魚 sonota0504/せきしゅぎょ:いしくびうお。

○邦名 (1)イシモチ(集覧)(2)グチ

[免](7画)に記す。

 

[穴] 

穴子  sonota0504/あなご。

○邦名 アナゴ(集覧「水産俗字解」「水産名彙」)。

○【大和本草(宝永6年版・中村学園蔵書本)】(巻十三 二十八丁・表〜二十九丁・表)

  /鱧魚  順和名ニハムト訓ス、アヤマレリ。ハモハ海鰻ハイマンナリ。唐音ナリ。鱧ハ筑紫ノ方言ウミウナキト云海魚アリ。本草ニイヘルゴトク形長ク體圓ク頭ト尾ト同大サニテ相等ヒトシク細鱗玄色ニシテ星アリ。形少蝮蛇ニ似タリ。尾マタナク其形ミクルシク可悪。日本人ハ食セス。本艸ニイヘルニ能合ヘリ。又、別ニ一種ウミウナギト云物アリ。ソレハツ子ノウナキニ似タリ。食スヘシ。鱧ニハアラス。又或曰、丹後ノ海ニツノジト云魚アリ。コレ鱧ナルヘシト云、非也。ツノシハフカノ類。皮ニサメアリ。筑紫ニテモダマト云魚ニ能相似タリ。鱧トハ別也。

  /海鱧ハモ  唐音ハモ。本草曰、海鰻[魚+麗]、似鰻鰻而大、トイヘリ。日本ニアヤマリテ鱧魚ヲハモト訓ス。長崎ニテ中華人ハモヲ海鰻ト云、ウナキヲ淡鰻ト云。国俗ハモノ小ニシテ肉ウスキヲゴンギリト云。脯ホシモノトス。生海鰻[食+羔]カマホコトシテ尤佳シ。

  〈和品〉/アナゴ  鰻[魚+麗]ニ似テ可食。味ウナキニ不及。海ウナキトモ云。鱧魚オモ海ウナキト云。然レドモ別ナリ。

○【和漢三才図会】(巻第51) 阿名呉あなご 正字未詳。良安按うに、阿名呉の状(姿形)は、海鰻に似て、色は海鰻に比べて浅い色調をして潤いがない。頭頂部より尾に至るまで小さく白い斑点が星の如く、両辺(両腹部)に連なるように百有余ついている。その味は、「甘平」で脂は少なく、容姿は美しいとはいえない。漁人はこの魚を炙り鰻[魚+麗](うなぎ)と偽るとか。

○MANAメモ:アナゴに、「穴子」と漢字をあてることはあっても、1字ないし複数字であらわした漢字名がないことに、ふと気づいた。「和漢三才図会」の「阿名呉」も万葉仮名の要領で音を当てたに過ぎないのであって、「正字未詳」となっている。魚字尽しの往来物文献のなかで、「あなご」のルビをふった「魚+那」24-002-02-4(2)と読める字形を「世話萬字文」(天保6・1835年)に見つけて、あれこれ用例を探して見たが、[魚+耶](0904-46292)が、元の字形と推測されることがわかっただけで、見つからない。見つからない、ということ自体が、けっこうおもしろいことなのであって、なぜなのか、その理由を整理してみる価値がありそうに思えた。【本朝食鑑(東洋文庫・島田訳注本)】第5巻の索引をみてみたら、なんと「あなご」の項目がない。これは、不思議だ。

   本草や古字書に「あなご」の用例が、少ないというのなら、料理の世界では、どうなのか、とおもって、川上行蔵の「湯吹きと風呂吹き―日本料理事物起源」を見てみたら、川上も、料理の本の世界に、「あなご」の記述を古い文献にだどれないことに、不思議さを感じていたという記述を見つけた。 

○――阿名呉あなご  私の作った『食生活語彙群書総索引』を見たら「あなご」の記録は『料理早指南』(1801)及び『素人庖丁』初篇(1803)二篇(1805)以前のものが記載してないので、どうして料理書にないのか興味をもって注目したわけである。ところが、それは私の見落としで念のために第一に調べてみた『料理無言抄』(1726)に阿名呉を発見する事ができた。この本は加賀の前田家の料理人舟木伝内の書いたもので、魚の名がたくさん挙げてあった事を思い出したからであるが、私の勘が適中してまずこの本で「あなご」を発見したわけである。伝内の記載によると、その当時「あなご」の漁獲量は少なかったものらしく「あなご」の性状をのべた後で「浦方たまたまこれ有り」と述べている。少なくとも加賀の海で「あなご」はあまり漁れなかったものらしい。その舟木伝内の記事にある「あなご」の性状の記述から、もしかすると伝内の種本は『和漢三才図会』(1712)ではないかと思った。さっそく調べてみたら、そこでも阿名呉を発見することが出来、その文章から伝内の種本が『和漢三才図会』に相違ない事が判明した。以下略――。

○MANAメモ:つまり、料理の記録の世界においても、和漢三才図会以前には、「あなご」の記述が見つからない、ということが、この記事からわかる。さらに、川上先生は、特に気にしていないけれども、アナゴにあてる漢字の存在までもが存在していない可能性のほうが、不思議であり、また、それだけ、アナゴに対しての注意がはらわれていなかったのかもしれない。このあたりに、今後、注意を払って、アナゴにチェックマークをつけておこう。(041123)

○参考:[魚+耶](9画)。

 

[矢]

矢幹魚矢簳魚/簳 sonota0505 yagara:やがら(やがら・うお)

 

○邦名 やがら・やがらうお

○【合類節用集】(延宝八年・1680年本:国会図書館亀田文庫蔵)五巻龍魚部/ヤ 矢幹魚ヤガライヲ

○参考:字義用例は梳齒魚(その他11画)に記す。簳(その他19画)

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