味探検287-Notes 日光 中禅寺湖畔 たびや食堂ヒメマス定食

まぼろしの「ヒメマス定食」

を味わう

ヒメマス増殖の歴史と中禅寺湖漁業史メモ

 東京新聞味探検の記事(2002年8月29日掲載)で書いたヒメマス定食について、新聞で「まぼろしのメニュー」と書いたが、まぼろし故に、いつでも食べられると読者に勘違いされると、お店に迷惑がかかるので、一年中メニューにある「ニジマス定食」を中心に書かざるをえなかった。何がまぼろしなのか、中禅寺湖のヒメマスについてちょっとメモとして書いておこう。

陸封型のベニザケ=ヒメマス

 マス釣り好きやサケ科の魚に詳しいひとならヒメマスの何たるかをご存知だろうが、ヒメマスと聞いて、どんな魚かすぐわかる人はそうはいないはず。身の赤い、ベニザケならご存知でしょう。ひとことで入ってしまえば、「陸封型のベニサケ」がヒメマスである。それじゃあ、「陸封」とは何か。

 サケ科の魚たちのことを、海で育ち川を遡る性質をもつ「遡河性魚類」として表現することがあるが、一般的には、川で孵化した稚魚が川を下り北半球の場合には北方の海を回遊して成長し、親魚となって生まれた川に産卵のために戻り遡って産卵し、一生を終える。こうした海洋依存の強い生活史をもつものを降海型と呼ぶ。

 ところが、いろいろな事情で海に下ることなく、あるいはダムなどで下れなくて湖やダム湖などで海に見たてて成長し、その湖に注ぐ河川で産卵をする生息環境で生育する場合を「陸封型」あるいは「河川生活型」というばあいがある。

 もう一つの分類として、一部の雄だけが川に残り成熟する「河川残留型」と呼ばれるものもいるが、これらの分類ですべてサケ科の魚たちを分類できるわけではないほど、サケ科の魚たちのの生活史は多様な形をもつ。

 同一の種で、一般的に降海型と陸封型(河川生活型)によって名称を変えるものをあげると、

  <降海型>=<陸封型・河川生活型>

   ベニザケ =ヒメマス

   サクラマス=ヤマメ

   サツキマス=アマゴ

   アメマス =エゾイワナ

をあげることができる。詳細なサケ科の分類については、水産庁の独立行政法人「サケマス資源管理センター」

 http://www.salmon.affrc.go.jp/zousyoku/syurui.htm

が参考になるので、そちらをご覧いただきたい。

日本列島で生き残ったベニザケの子孫がヒメマス

 ベニザケは、現在日本には自然の状態で遡上する河川は存在しない。北太平洋では、千島列島以北、アメリカ側では、カリフォルニア州以北の、上流に湖を持つ河川に遡上する。そう、サケ科の魚のなかでもベニザケは、河川上流域で孵化した稚魚は、中流から下流域の湖で一定期間生息し、その後大海にくだり遡上する。また遡上してきたベニザケも、シロサケのように、川に入ったらまっしぐらに産卵場のある上流域に遡上するのではなく、産卵するまでの一定期間河川の途中にある湖で一呼吸おいて遊んでいく習性をもつといわれている。

 ベニザケは、どんな河川にも遡上するのではなく、このように一定の広さのある湖の存在が必要なのだ。夏でも10度C前後の冷たい水が生息に必要な条件を供えた河川は、はるか昔の日本列島の北部、北海道エリアには存在していたとされるが、やがて地球の温暖化が進んで、日本の河川にはベニザケは遡上しなくなってしまった。

 しかし、北海道の網走川上流のチミケップ湖(津別町)と阿寒湖(釧路支庁阿寒町)の2つの湖には、ベニザケの陸封型であるヒメマスが生き残った。はるか昔のこと、二つの湖を含む河川は、おそらく地殻変動、隆起等の何らかの原因で海と遮断されてしまったのだろう。その時、湖で海にくだるまでの一定期間を過ごしていたベニザケの子供たちは、陸封され、2つの湖だけを生息地として何代も何代もの子孫をのこしてきた。

 この2つの湖がヒメマスの日本における原産地となっているのだ。

十和田湖や中禅寺湖に移植されたヒメマスの歴史

 こうして幸運にも日本に生き残った子孫であるヒメマスを、チミケップ湖と阿寒湖に似た環境の湖に移植してみようという試みが実行に移されることになる。

 

 以下 Sorry Under Construction

 

 

日光編取材中に、地元のいろいろなかたから日光ならではの味についての情報をいただいた。

 

 以下 Sorry Under Construction

 

上の写真は、ヒメマスの剥製をみせてくれた{たびや}ご主人。

 

★参考リンク くりさんの「雑学コラム」:十和田湖のヒメマス:

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurisan/koramu/himemasu.htm

 

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