味探検 江戸前シリーズ 2(東京新聞1997年2月6日首都圏情報パック掲載) |
北品川・三浦屋 カラっと江戸前極上天どん |
天プラのプラってなに?。天竺(てんじく)の人がブラりと江戸を訪れて売り始めたからテンブラといったという説がある。その噂を聞きつけた江戸の小説家が、麸(ふ)は小麦粉で作り、羅(ら)はコロモ状の薄もののことだから天麩羅(てんぷら)と漢字を当てて名付けたというのである。 こんな逸話の雰囲気をただよわせている天プラやさんを北品川本通り商店街に見つけた。このあたり旧東海道品川宿の名残をあちこちに残している。年期の入った店の看板で確認しながらのれんをくぐる。 江戸前のネタにこだわるご主人の堀江勝男さんは元ノリ養殖漁師。奥さんの雅子さんと店をはじめてもう40年たつという。極上天丼を注文する。アナゴ1匹、エビ2匹、旬の魚(キスやメゴチ、ハゼ)に野菜というボリュームでなんと1300円。「うちは衣を薄くカラっと揚げて濃いめのタレを少なめにかけるのが特徴」とご主人。1100円の特上〜700円の並天丼の他、定食は極上、松、竹、梅と1500円〜900円の安心価格にまたまた納得。 昼食にはエビとイカを使った五色丼(800円)とシバエビのかき揚げ丼(1100円)が人気メニュー。 自家製ノリの佃煮(400円)は生ノリがとれる季節だけの逸品。テイクアウトもできる。(中島 満) |
「三浦屋」メモ 品川区北品川1−28−11。京浜急行北品川駅下車。踏み切り渡って北品川本通り商店街を新馬場駅方向に3分。東京産業信用金庫を左に見て右折すぐ。計10席。電03・3471・4811。昼午前11時半〜午後2時、夜5時〜8時。(水曜定休) |
●取材メモ 店の前に「品川宿で揚げたてのおいしい江戸前天ぷらをどうぞ」とある。 /注:記事内容は取材時のものです。現時点で価格・営業時間・経営内容等変更がある場合があることをご了承下さい。 |
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